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パリの美術館。有名美術館の常設展もいいですが何度目かのパリだったら

マイナー系の企画展にも行ってみたいところですよね。

一体どんな企画展があるのかフランス語で調べるのも大変・・・という方のために

NAVERさんにまとめをアップしているので参考にして下さい。

今年から来年にかけて、レンブラント、マグリット、ピカソとジャコメッティ、そしてフェルメールと

見逃せない企画展が目白押し。

また、企画展こそガイドに付いて欲しい方はお気軽にお問い合わせ下さい。

 

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パリのマレ地区にあるヨーロッパ写真美術館。

マイナーな美術館ではありますが、フォトグラファー必見であることは間違いなしの美術館です。

魅力的な企画展では毎回、世界中の有名写真家の作品が展示され話題を呼んでいます。

そんな中今回は、9月7日から始まったばかり、世界中を回ってやっとパリにたどり着いた

Herb Ritts (ハーブ・リッツ)展を紹介します。

 

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マドンナの写真を見て思わず、懐かしい!と言ってしまった人。きっと40代以上でしょうね。

例えハーブ・リッツの名前を知らなくとも、写真を見れば、あぁ知ってる!という人も多い

ハーブ・リッツとはそんな写真家なんです。

 

それもそのはず、元々は家業の家具屋さんを継ぐはずが友人のリチャード・ギアを撮った写真で

一躍有名に。その後はマドンナとの友人関係から専属フォトグラファーの様な仕事もしていて

このトゥルー・ブルーのジャケット写真は世界的に非常に有名です。

 

その他にも、マイケル・ジャクソン、デヴィッド・ボウイ、など80年代アメリカを代表するスターたちの

ポートレート写真も有名です。今回は商業的なものからプライベートまで幅広く見ることが出来ます。

スターたちの内面までをも映し出した写真には、色々な意味で懐かしさを感じます。

人によっては、その当時自分が何をしていたかをも思い出してしまいそうですよね。

 

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アメリカのスターたちと並んで有名なのが、80年代後半からスーパーモデルブームを巻き起こした

数々の有名モデルたちを撮りおろしたものでしょう。

ハーブ・リッツの撮る写真は、その透き通るような美しさからみるみる依頼が殺到し、

VOGUEを始めとするファッション誌のカヴァー・フォトを何枚も手掛けることで

ファッション・フォトグラファーの地位を確立しました。

 

そんな中リッツの5人のミューズを集めて撮られたこの写真。奇跡の一枚ですね。

(ちなみに左から、ステファニー・シーモア、シンディ・クロフォード、タチアナ・パティッツ(前)、

クリスティー・ターリントン(後)、そしてナオミ・キャンベルと一世を風靡したスーパー・モデルたちです。)

 

今回も多くの客が足を止めてゆっくりと見ていました。その当時を知っている人たちにとっては

懐かしい写真の1枚でしょうが、今の若い人が見てもため息が出る程の美しさです。

1989年の撮影なので、もう27年も前の作品。でもどこにもそんな古さを感じさせないのが

リッツの写真の素晴らしいところでしょうね。

 

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と、ここまでを見るとファッション・フォトグラファーの回顧展?と思われるでしょうが

今回の企画展、En plaine lumière (あふれる光の中でと言った感じでしょうか)は

リッツを象徴する、強い光のコントラストを活かした白黒写真。

光と影を利用して、完璧なプロポーションを持つモデルたちを、まるでギリシャ彫刻の様に映し出す。

リッツのブレない世界観を余すところなく伝える素敵な展示に仕上がっています。

 

また、注目したいものの一枚がアフリカでの写真。

アフリカ原住民にインスパイアされてレンズを向け続けたリッツ。

マサイ族の女性が子供にお乳をあげながらも、真っ直ぐな視線をカメラに向けているのが非常に印象的でした。

そして二匹のキリンが首を交差させている写真。

ピカソを始めとして原始世界からインスパイアされた芸術家は数多くいます。

ショー・ビジネスの中心で写真を撮り続けて来たリッツに、母なる大地アフリカはどう映ったんでしょうね。

 

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最後に一枚。トニーとミミを撮ったシリーズからです。

人間の肉体の持つ美しさが、時が止まった様な静けさの中、

永遠の美として表現されているのが非常に印象的でした。

一切の感情を捨てて撮られた作品には全くエロティシズムはなく、

ギリシャ彫刻や、ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂に描いた天井画を連想させます。

永遠なる究極の美の表現に足を止めて見入ってしまいます。

 

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2002年、わずか50歳にしてこの世を去ったハーブ・リッツ。

もし未だ生きていたなら、またどんな違った世界観を見せてくれたんだろう

懐かしさと共にそんなことを考えながらの観賞でした。

今回の企画展は10月30日まで開催されています。

 

Kate,

 

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Maison européenne de la photographie (ヨーロッパ写真美術館)

5/7 Rue de Fourcy, 75004 Paris

メトロ : St-Paul (1番・黄色の線) から徒歩1分

開館時間 :

水曜日-日曜日 11h – 19h45

月・火・祝日は休館

入館料 : 8€ (26歳未満は4.5€)

Maison européenne de la photographie ホームページ (仏・英)